環境が整えば、子どもは遊び、学び、成長していく―「環境」という視点に基づき独創的な保育を行う幼稚園の実践の記録。
園を一周する回廊
廃材は宝の山
「ねえ、見てこれ!」
あんずの大切なおともだち
ピカピカの泥
「忍びに参ろう」
6 - 6
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あんず幼稚園/編著
宮原洋一/写真
A5並製 232頁+カラー口絵16頁
ISBN978-4-7948-0893-6
定価2,100円/新評論
本書は、「あんず幼稚園」が過去20年にわたり積み上げてきた保育実践の集大成である。子どもをめぐる「環境」は、大きく「物的環境」「自然的環境」「人的環境」「時間的環境」に分けて考えることができる。大人の主な仕事は、いかにしてこれらの環境を子どものために整えるかであり、環境が整えば子どもはその中で自然に成長していく。これがあんず幼稚園の保育実践であり、保育観である。その根底には、子どもの力に対する信がある。子どもは大人が何もかも手取り足取り教えなければ育たない存在ではなく、自ら育っていく力を内包した存在なのである。
あんず幼稚園の日々を3年余にわたり撮影し、今もなお撮影を続けている宮原洋一氏の写真と、大人たちがどのように「環境づくり」に取り組んでいるかを記した文章から構成されている。各写真には、子どもたちの声が聞こえてきそうな楽しい解説が付されており、この独創的な幼稚園の現場の雰囲気が生き生きと伝わってくる。
保育のあり方が大きく変わろうとしている今、すでに保育に携わっておられる現場の方々、保育者を目指している方々、また広く子どもの保育・教育の将来に関心をお持ちの方々に、「環境」という視点から保育を見直すきっかけとして本書を活用していただければ幸いである。
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